- 説明しようとすると混乱してしどろもどろになる
- 「もういい」と言われ続けて立ち直れない
このような経験はありますか?僕は嫌というほど経験してきました。。。
職場で僕がまとまりのない発表をしていると、
だんだん参加者の顔が曇ってきて僕も気まずくなって
「早くこの会議終わってくれ!!!」と心の中で叫んでいました。
今回は、そんな僕が説明下手を克服したシンプルな方法を紹介します。
すごく簡単で、今すぐに実践できるのでぜひやってみてください。
説明下手を克服する方法【シンプルで簡単】
「主張→根拠→事実」の順で箇条書きにするだけ
はい、これだけです。
箇条書きにした方が自分の思考の全体像が確認でき、
論のつながりや「主張・根拠・事実」の各要素の抜け漏れが一目でわかるからです。
これは僕の実体験も交えて解説します。
社会人になって間もない頃、自分がよくやってたのはこんなか感じのプレゼンでした。
会議で自分が1ヶ月取り組んだ内容とその成果を報告する場面です。
議事録作成では〜〜〜〜〜〜〜(議事録作成のやり方を長ったらしく説明)。
エクセルの集計作業では〜〜〜〜〜〜〜(エクセルの集計作業のやり方を長ったらしく説明)。
これらの作業で気づいたことは、自分がやっているやり方が非効率的で、残業0時間でこなすことができないことです。
この反省を生かして、次回からは残業0時間で議事録作成とエクセル集計作業を終えられるように改善します。
ダメダメな発表なのですが、この発表を「主張→根拠→事実」の順で箇条書きにまとめると、
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- 主張:「議事録作成」と「エクセルの集計作業」の作業効率アップが必要
- 根拠:残業0時間で終えることができなかったため
- 事実:なし
こんな感じです。ひどいですね。ツッコミどころはたくさんあるのですが、大きく3点あります。
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- 主張部分:「作業効率アップが必要」だけでは主張にならない。改善策と想定される効果を主張として持ってくるべき
- 根拠部分:「定時間内に終えることができなかった」だけでは理由として弱く、主張とつながっていない
- 事実部分:数字を使った説明がない。「議事録作成」と「エクセルの集計作業」にどれくらいの時間を使う予定で、実際はどれくらいかかったか報告がない
主張の時点で大ゴケしてしまっています。
そもそも、作業を目標の時間内で終えられなかったのだから、
ここで主張に持ってくるべきは「次はどう改善するか」です。
そしてその改善策がどの程度の生産性向上が見込めるのかを数字で伝え、
説得力を持たせる必要があります。
まとめると次のようにリライトできます。
- 主張 :残業0時間で現在の業務をこなすために、打ち合わせのアジェンダ作成とエクセル関数の学習の2つに取り組む
- 根拠①:「議事録作成」と「エクセルの集計作業」がそれぞれ予定よりも5時間オーバーし、合計10時間の残業が発生し、2つの業務改善が必要と判断したため。
- 根拠②:議事録のアジェンダ作成に加わることで、事前に会議で検討される内容を把握することができ、効率的に作成が可能
- 根拠③:エクセル関数(主にIF、SUMIF、VLOOKUP)のエラー処理に時間を要したため、今回使用した関数をミスなく組めるようにして改善する
- 事実①:5時間オーバーの表
- 事実②:事前にアジェンダ作成に加わった別チームの同期は、議事録の修正が2回に収まっている
- 事実③:エクセルの修正をしてくださった先輩は、わずか1時間で作成が完了した
こんな感じですね。
主張は一つに絞って、それを補強するための根拠と事実をそれぞれ3つ用意しています。
こうすることで説得力が大いに増しますね。
このように「主張→根拠→事実」の順で箇条書きにすることで
自分が伝えようとしていることが一目瞭然になります。
また、各要素が箇条書ききで並んでいることで、
3つの要素が抜けることがほとんどなくなります。
いきなり文章で書き始めると3要素のいずれかが漏れてしまう可能性が高くなるので、
文章で清書する前に箇条書きで整理することを習慣にしましょう。
説明下手を克服することで得られるもう一つの嬉しい効果
「主張→根拠→事実」の順で箇条書きにまとめることで、
話す内容が格段にわかりやすくなりますが、もう一つ嬉しい効果があります。
それは、「他人の話の理解が深まる」です。詳しく解説します。
他人の話の理解が深まる
「主張→根拠→事実」の型に沿って自分の考えている内容をまとめ続けていると、
相手の話していることも同じ型で整理できるようになります。
相手が今話していることが主張、根拠、事実のどの部分に該当するのかを瞬時に判断して当てはめていくイメージです。
これができるようになると、相手の会話を理解するスピードも理解の深さも格段に向上します。
「主張→根拠→事実」の型そのものは有名なフレームワークなので社会人で知らない人はいないのですが、
誰もがこの型でいつも会話してくれる訳ではありません。
先に事実から話始めたり、
主張がなくて何が言いたいのかよくわからなかったり、
主張と根拠は話してくれたけれどもそれを補強する事実がなくて本当かどうか怪しかったりといろいろです。
数人で議論していると、話の内容があっちこっちに飛んだりして
何について議論しているのかよくわからなくなったりもします。
しかしこのフレームワークが染み付いていると、目の前で話されていることに惑わされず、
3つの要素のどの部分を話しているのかをイメージしながら話を聞くことができるようになります。
そして、3つの要素が揃った時にあなたは相手の言いたいことをはっきりと理解できるはずです。
実際、僕はいつも「主張・根拠・事実」の3要素にまとめてメモをとるようにしています。
そうすることで自分の理解が的外れになることが大幅に減りました。
なお、悪用は厳禁ですが、この型が身につくと相手の論の運びの抜け漏れもわかり、
指摘することができるようにもなります。
各要素が抜けていたりしたら、やんわりと質問してパーツを揃えるようにしましょう。